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家の寒さを簡単に測定できるアプリを作ってみた

最終更新: 2018年3月8日

自分のマンションの寒さを他人と比較したくなった物理学者が、家の暖かさを簡単に測定できるアプリを作りました。レポートの一回目はアプリの目的と使い方についてです。


はじめまして。普段は、北海道にある大学で、物理学分野の研究者をしている酒井と申します。私はここ数年、地元北海道で、”エネルギーを切り口に地域を元気にする方法”について考えるようになりました。

北海道の消費エネルギーで大きな割合を占めるのが熱需要。その大半は、暖房と給湯です。

エネルギーというと、灯油やガス、はたまた太陽光や風力など、エネルギー源の種類が注目されます。しかし、実は、熱を作り出すのと同じくらい大切なのが、熱を逃がさず、少ないエネルギーで快適に暮らすこと。極端に言うと、魔法瓶みたいなお家であれば、暖房に必要なエネルギーはとても少なくすみます。

もし、誰でも簡単にお家の”魔法瓶な度合い”を図ることができれば、自分のお家の

性能を数値で知ることができます。「うちは寒い・暖かい」という感覚が数値化できちゃうんです。

他のお家との比較に数値を使うこともできるし、賃貸なら物件選びに役立つ選択材料の一つになるかもしれません。

私の専門は物理やエネルギーで、建築環境の専門家ではありません。しかし、熱もエネルギーの一つなので、光や波といった、エネルギー損失の計算式が、「寒さ、暖かさ」の測定に使えるのではないかと考えました。その計算式を使って作ってみたウェブアプリが、enemore.comです。厳密な測定ではありませんが、他の家との比較が可能な精度で、家の断熱性能を測定することができます。


emore.com

このアプリは地域を問わず使えます。

使い方は簡単! 暖房を切った後に、温度がどれくらい低下するかを入力するだけ。

なお、日中は、太陽光が暖房となって、正しい計測ができません。計測は、夜から朝にかけての時間で行ってください。

寝る前に暖房を切った時の室温と、朝起きた時の室温、それとその日の天気予報の最低気温を入力して、計算ボタンを押してください。こんな風に、測定結果が表示されます。


このアプリには、これまで計測をした人のデータすべてが測定分布として表示される機能もあります。

測定データがたくさん集まれば、みんなの住まいの差が「見える化」してくるはずです。

今年の冬は、全国的に大雪や寒さのニュースが多い年でしたね。家の寒さが堪えた人も多かったのではないでしょうか。

実は、日本では、冬場のお風呂場やトイレでの急激な温度差による「ヒートショック」で亡くなる人は、年間17000人にものぼります。この数字は、交通事故死者数の3〜4倍。ついに、政府も対策に本腰を入れ始めました。

自分の家の寒さは普通だと思っていたあなた、他の人は、もっと暖かく、快適な家に住んでいるかもしれません。また、あなたの家は、他の人より多く、光熱費がかかっているかもしれません。

多くの人が、自分の住む環境を他の人と比べてみることをきっかけに、住まいについて、エネルギーについて、健康について、考えはじめてもらえればと思っています。

皆さん、ぜひ、enemore.comを使ってみてください。測定した感想などもお伝えいただければうれしいです。

次回は、寒さに悩む私自身のマンションで、実際に測定をした様子をレポートしたいと思います。

(文章 酒井恭輔  / アプリ開発 酒井恭輔 古川泰人)

© 2018 断熱見える化チーム

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